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作家情報
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三村萌嘉

Moeka Mimura

静脈街区に参加した理由:制作を続けていく中で、「今」という感覚は視覚的にはどのような質感なのか見てみたいと思うようになった。いまこの瞬間にも過去・現在・未来が駆け抜けている。無限に多系列な時間の中で、自分自身が「今、ここ」に存在していることは紛れもない事実。でも、視覚的にわかることは「この場所にいる」ということだけである。誰かが住んでいた空き家で展示をすることで、過去とも未来とも言えない「今」という瞬間が見えてくるように思い、参加した。
制作に際して:街の中の「形」と「人の流れ」を記録し、組み合わせることで言葉では残せないこの街らしさや、この街の持つ面白さを記録できればと思っています。
好きな食べ物:バジルがのった鯵の握り寿司、キャロットケーキ、ルッコラ、スイカ、食パン

濡れたシャツが肌に張り付いたように(2023)
雨に濡れたとき、身体に服が張り付いた。ふと腕を見ると、布に覆われて見えるはずの無いの形や皮膚の色が透けて現れた。すべての物事はどこかしらで関係し合い存在している。つまり、何とも関係を持っていない存在はない。関係し合いながら双方のイメージが保たれている状態を作り出すことで、「そこに存在している」という紛れもない事実とその存在を構築している「他」が現れてくる。目の前のことにしっかりと目を向け、今という時間に意識をむけることができるきっかけになるような制作を試みた。
靴(2022)
この作品は、CG合成ではなく、実際に制作した被写体を撮影したコンストラクティッドフォトである。このシリーズでは、ギンガムチェックの布で、食材や服、靴などといった日用品を制作し撮影した。ギンガムチェックによる視覚的なハレーション現象が生じることで、日常的な風景が存在と非在の間を漂う抽象的なイメージへと変化していく。 日常には、記憶や痕跡、ルーティーンや癖など様々な要素が日々積層されているが、ほとんどは当たり前となり意識されず見過ごされている。そのような「意識の外」を意識することで、そこに潜む別の側面に出会うことができるのではないか。作品を通じて、鑑賞者が「日常での意識の外」を意識するきっかけとなるような表現を探求した作品である。
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2のシリーズ作品である。この作品では、ギンガムチェックと日常風景を合わせて撮影をすることで、前作のように存在と非在の間を濃いながらも現実世界に引き戻すような試みをした。日常的に目にするものや、普段意識していない部分が覆い隠されることで、一体その「もの」は何であったのかを想起することがある。そこで漠然と想起されたものに対して細部の記憶がかすれていることに気づくと同時に、その隠されたものの機能や役割、その存在すら曖味になっていく。その揺らきを感じたとき、無自覚な発見や驚きなどの感情を感じる。普遍的な日常性の存在が際立ってくるのだ。
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  • 名称:静脈街区
  • 概要:アートイベント・展示会
  • 開催日時:2024/07/07
  • 有料区間料金:1,000円(中高生:500円・小学生以下:無料)
  • 開催場所:本庄市銀座通り商店街
  • SNS:Instagram公式アカウント
  • お問い合わせ:[email protected]